【宇宙人の交配実験】人類家畜化計画
UFO洗脳改造レズビアン@〔捕獲する〕


 深夜の山道……二人だけのドライブを楽しんでいた、摩耶と彩矢の乗った自動車は峠の頂上へと、差し掛かっていた。

 ラジオから流れてくる、軽快なラテン音楽を聞きながら。

 ハンドルを握る摩耶が助手席に座っている彩矢に言った。

「そう言えば、この峠道……出るらしいよ」

「出るって幽霊?」

「ううん、UFO」

「UFO!?」

「この山の周辺で、頻繁に目撃されているんだって」

「ふ〜ん、そんなに目撃が多いなら見てみたいなぁ、UFOの中で宇宙人と握手しちゃったりして」

 冗談混じりに「宇宙人の男のアレって、どんな形しているんだろう」とか、談笑している間に、車は山頂の廃業したドライブインの駐車場に到着した。

 峠道を通ってきた車は、一度は停車して休憩する場所だ。

 車から降りた彩矢は、星空を見上げる。

「星、綺麗……おーい、UFOいたら出てこーい!」

 もちろん、彩矢が読んでもUFOは、現れない。

 少し外気にあたってリフレッシュした、摩耶が彩矢に言った。

「何も起こりそうにないから、行こうか」

「そ、だね」

 車に乗り込み、シートベルトをしてエンジンをスタートさせようと、キーを回す……なぜか、エンジンは唸るだけでかからない。

「あれ? 変だな? さっきまでなんともなかったのに?」

「こんな場所で故障? 勘弁してよ」

 彩矢がそう言った瞬間、ラジオのスイッチが勝手に入り、メチャクャな選局をはじめた。

 同時にルームランプや、ヘッドライト類が点滅をはじめ……メーター類がメチャクチャな動きをする。

「ちょっと、何よこれ!?」

 シートベルトを外して車外に出ようとすると、いきなりドアにロックがかかり、二人は車内に閉じ込められた。

「摩耶、冗談やめて!! ドアロックしないで!!」

「あたし、何もやってない!! ひっ!?」

 摩耶と彩矢は、車が駐車場から浮かんでいくのを感じた。

「何これ? 車が空中に浮いている?」

 摩耶と彩矢は見た……夜空の一部分が、ポッカリと黒い穴のように星が見えない部分があるのを……その穴に向かって、車が吸い上げられていることに。

 黒い穴に見えているのは、巨大UFO母船の底部だった。

 パニックになった二人は、必死にドアを開けて逃げようとする。

「いやぁぁぁ!! 誰か、助けて!」

 助けを求める声も虚しく、摩耶と彩矢を乗せた自動車は、UFOの母船内に吸い込まれて消えた。

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