【女性の逆レイプが合法化している世界】@

 女性教師の紗那には、誰にも言えない妄想の性癖があった。
 それは『痴女になって。男を思う存分痴感して、男を襲ってレイプをする』という強い願望だった。

 いつも乗る、混んだ電車の吊革をつかみ入り口付近で車窓を眺めるたびに、紗那の脳裏には。
(はぁぁ……あの可愛い男の子を痴漢したい、男の股間を撫で回したい、チ○ポを混んだ車内でしごいて射精させたい)
 と、妄想を膨らませていた。

 紗那の妄想は、日を追って強まったが、それを行動に移す度胸は無く悶々とした日々が過ぎていた。

 そんなある日の朝……その日は、空が雲の隙間から差し込む日の光で、全体がラベンダー色に染まって見える不思議な天気だった。
 テレビのニュースでは世界で初めて『並列世界〔パラレルワールド〕』の存在が思考実験で、実証されたとのニュースが流れていた。

 紗那は、いつもと同じように混雑した電車に乗って学校へと向かっていた。
(あぁ、退屈……男を痴漢したい)

 紗那がそう考えた次の瞬間……電車がカーブで左右に大きく揺れ、紗那は危うく倒れそうになった。
 車内で踏ん張った紗那は、この時……一瞬奇妙な感覚を味わう。

 まるで、自分がもう一人……体から分離して、進行している電車の後方に置き去りになったような不思議な感覚を。
(???)
 紗那が首を傾げていると、再び電車が揺れた。

「きゃっ!」
 短い悲鳴を発した紗那は、近くにいた背広姿の若いイケメン男性にしがみつく。咄嗟に男性に詫びる紗那。
「す、すみませ……い゛っ!?」
 紗那の片手が偶然に男性の股間をつかんでいた。
 慌てて男性の股間から手を離す紗那。
 気まずい雰囲気が車内に流れるかと思いきや、笑みさえ浮かべている男性の口から出たのは意外な言葉だった。

「お気になさらずに……触りたかったんでしょ……男のチ○ポ、どうぞお好きなだけ痴漢してください……なんなら生触りでもいいですよ、男性の方から女性から命じられる前に、ズボンのファスナーを下げて性器を露出するのは犯罪ですけれど……女性が男性に命じて露出させたり、脱がしたりするのは罪になりませんから」
 そう言って若いイケメン男性は、紗那の方にグイッと股間を突き出してきた。

 引き攣る〔つる〕笑みを浮かべる紗那は、ちょうどいつも降りる駅に電車が到着して開いた瞬間、急いでホームへと逃げた。
 だが、駅のホームでは紗那をさらに仰天させる光景が待っていた。

 駅のベンチには、ほとんど裸に剥かれた若い男が座っていて……若い女に裸体を弄ばれていた。
 はだけたワイシャツの下から、胸と腹部が露出して。ズボンと下着が下げられて下腹部と性器が丸見えになっている男の裸身を、女は興奮した表情で撫で回す。

 紗那は、呆然とした表情で立ち止まり、若い男の肢体を弄んでいる女を眺めた。
 紗那以外の乗客は、駅のホームで行われている、破廉恥〔ハレンチ〕な行為を特に気にする様子もなく通り過ぎていく。

 男の体を弄ぶ若い女は、チ○ポを触ったり玉を揉んだり、胸を撫で回したり、好き放題に男を痴漢している。
 触られている男の方も特に抵抗する様子もなく、されるがままになっていた。

 やがて、男を触って痴漢していた女はスカートの下の下着を脱ぐと、男に前面から股がってセックスを開始した。
 ニジュゥ……と押し込まれたチ○ポで膣口が拡がり、グヂュグヂュと女は腰を動かして男を犯す。

「んんんッ……女のあたしが腰を動かして男を犯しても罪にはならないけれど、男のあんたが腰を動かしたら強姦罪が成立するんだからね……んんッ、どんなに気持ち良くても男は腰を動かしちゃダメだからね……んんんッ」
 女が男を痴漢して女が男を犯す、逆レイプの世界に紗那は来てしまった。



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