Text かばっちゃうんだ。君の事 GOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!! 謎の魔物は今も天に向かって吠えている。 その身体は今、己を犠牲にしてまでシェゾを守ったラグナスの鮮血。周りは赤、紅、緋、朱。 「しぇ…ぞ大丈夫?」 「俺は大丈夫だ!!何で飛び出してきた!その所為で… お前が…」 ラグナスを抱きかかえるシェゾもラグナスの紅で染まる。 「大丈夫。でもシェゾよごれるよ?」 「いいんだ」 そして、鋭い蒼の瞳を魔物に向ける。 激しい戦いの末、何とか勝利を納めた。今回は。 「礼だけは、言っておく」 回復を終えたラグナスにむける言葉。それは彼の彼なりの心配だった。 「うん」 「だが!次はほんとに死ぬぞ?そんな無鉄砲なことしていると、お前は・・・」 ラグナスはシェゾの声が湿っているのに気付く。 「俺は、ダイジョブだよ。それに…」 そしてわざと明るく笑い、 「俺、勇者だし!」 涙を拭った。 ―そうしたら、君はもっと泣き出して、俺に抱きついた。 俺はお前が居れば、無敵だから。 泣かないで笑ってよ。 俺は、キミだけのknightだから。 [*前へ][次へ#] |