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狂い狂うこの心












(音楽流れます。かすかに、でも少し大きくがベスト)



静かな常闇の静寂。白い部屋のなか、静かな愛と狂気と殺気が混じる。

「ねぇ?シェゾ?」

独り、口を開く。

「どうして人はこんなにも弱いんだろう?」


もう独りは答えない。答えられない。



「『好き』て感情が『愛』に為り『狂気』に変わりやがて『殺意』になる」





―ラグナスは、哀しそうで嬉しそうな顔をして、シェゾを殺した。

『やっと、自分だけのシェゾになる』


白い部屋は赤く血塗れ、ラグナスは満足げだった。







「けれど違った」

そこで初めてラグナスは笑った。

「君は、もう微笑んでも、怒っても、哀しんでもくれなくなった……でも、アルルや他の人と生活している君を見たくなかった。君は俺だけを見て欲しかったんだ」

これでいい。


これでいいんだ。

ラグナスは闇の剣を掴むと

「俺も、逝こうキミのとこへ」



血が、飛び散る。
『待ってろよ。今逝くから』

その時流した涙は痛みのためか、



それとも








愛は、時に人を狂わす。

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