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涼宮ナツキの憂鬱
第三十三話
あれから何時間たっただろうか……。布団の中で寝れなかったこの体が不思議と授業になると睡眠を促してくれたらしく、精神力は底を尽き、体力は満タンだ。散々教師たちに起こされたみたいだが、俺の体は深い睡眠に落ちていたので全く反応しなかったらしい。今さっき親父にこっぴどく叱られたところだ。

「死んでると思ったわよ」

ナツキは俺の居眠りっぷりに呆れていた。

「昨日は全然寝れなくてな」

「へぇー。どうせロクなことじゃないんでしょうけど、なんか言いたいことがあるんなら言いなさいよ?黙って溜め込むのは精神に悪いわよ」

お前に言ったら逆に精神に悪いような気がするのは俺だけなのだろうか?

「別になんもないさ。で、部室はどこにあるんだ?」

「いいから黙って着いて来なさいよ!」

と言われたので仕方なく着いていく俺なのだが、

「そういえば一樹先輩と美春はどうしたんだ?」

「もう部室にいるはずよ?」

なんだ、あの二人はもう部室のありかを知っていたのか。俺よりも情報早いな。ってかなんであの二人より俺の方が情報が遅いんだろうか……

「ついたわよ」

ナツキはある扉の前で立ち止まった。ついたってここはどう見てもあの部屋にしか見えないのだが……

「えっと、この間母さんと話した部屋か?」

「そうよ?」

図書館の奥の不自然な部屋、ここは母さんにSOS団設立を拒否された部屋だった。

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