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涼宮ナツキの憂鬱
第一〇六話
みくるさんの特製うどんを食べながら、部屋を見渡してみる。みくるさんがいるだけで特に変わりはしないのだが、こんなに落ち着かないのはやっぱりみくるさんの影響だろうか。

「お口に合いますか?」

「とってもおいしいです」

みくるさんの料理はカレーしか食べたことなかったが、やっぱり腕は本物だった。親父に報告したらコブラツイストでも食らわされそうなんで隠しておこう。

「よかったです」

みくるさんはくすりと笑った。

それから俺がうどんを食い終わるまでしばらくの沈黙が続いた。

そういうわけで食後。

「キョウくんはお花は好きですか?」

「においをかいだりするのは好きですけど」

「じゃあラベンダーは知ってます?」

「ええ、名前くらいは。確か紫の花ですよね?」

「そうです」

みくるさんは笑ってうなずく。

「ラベンダーがどうしたんですか?」

「最近花言葉にハマってて」

花言葉……ああ、バラの愛とか言うやつか。みくるさん結構乙女なんだなあ。

「あなたを待っています」

「え?」

「ラベンダーの花言葉です」

「そ、そうなんですか」

みくるさんの言葉に俺は少し動揺していた。

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あきゅろす。
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