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涼宮ナツキの憂鬱
第一〇二話
何がなんだかわからない。なんで美春も、長門さんもあんなになってしまったのだろうか?やっぱり俺がどうかしてしまったのだろうか。

俺は2年生の教室の並ぶ廊下を歩いていた。他でもない一樹先輩に会うためだ。一樹先輩までも別人みたいに風変わりしてしまっているのだろうか。

2年3組の教室の前に立つ。一樹先輩はここにいるのだろうか。

「あれ、キョウくんじゃないか。どうしたの?」

幸か不幸か目の前には一樹先輩が立っていた。

「この間はピンチヒッターありがとう。おかげで県大会に出場が決まったよ」

ピンチヒッター?県大会?何のことだ?そんなものに俺は関わってないような気もするのだが。

「俺、何かしたんですか?」

「さすが天才は違うね。あんな活躍は当たり前ってことかな?」

一樹先輩は目を輝かせてそのことを説明してくれた。後半ロスタイムに俺がゴールを決め、延長戦のすえ宿敵南高に勝利したんだという。俺には全く記憶がない。

「また頼むよ」

一樹先輩は肩をぽんとたたいて教室に戻っていった。

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