短編 終わらぬ命に終止符を(紅勾) ※二人共死 「…本当に、いいんだな?」 「何を今更、土壇場になってやめるとでも?」 「いや…」 「ふ…私はお前のそういう所、嫌いじゃなかったがな」 「…新しい俺達は、またお互いを好きになると思うか?」 「知らん…今の私達のように気が合えばそうなるかもしれないし、前の天一と朱雀のようになるかもしれない…お前と、青龍のようになるかも…」 「最後のだけは、勘弁だな」 「そうだな…まあ、またお互いを好きになったとしても、今の私達のようになってもらっては困るな」 「…ああ」 「お互い想い合っているのに、それがお互いを潰す…なんてな」 そこまで言って、どちらともなく視線を交わすと、紅蓮と勾陳は互いの武器を持ち、同時に目の前の相手へと振りかぶった。 終わらぬ命に終止符を 果てなく続くこの道が互いを弱らせるのならば、 自ら断って再生を祈りましょう。 終 日常再録 加筆修正100813 [*前へ][次へ#] |