短編 唯一の存在(紅勾) 昌浩死(?)、ヤンデレ、勾陳一人語り注意! 昌浩、私はお前を、あいつの世界から消さないといけないんだ。 誰もあいつに近づくな そう思い始めたのはいつだったか、 あいつを一人にするために私は晴明達を利用してあいつに理を犯させた。 そして計画通り、あいつは異界に閉じこもり、一人になった。 たった一人の主である晴明は呼びかけることはするがこちらに来ることはない、 だから、今あいつを見ることができるのは私だけ、一人ぼっちのあいつに手を差し延べ、光を与えることができるのは私だけ… これが私の唯一の喜びであり、救いだった。 だが、それはほんの僅かな時間だけだった。 あいつに新しい光ができた。 私だけに向いていたあいつの目は、新しい光とともにたくさんのいらないものを取り込んでしまった。 そうしてあいつは一人ぼっちではなくなった。 あいつの目にはたくさんのものが映り、逆にあいつも誰かの目に映る。 なんで、なんで、なんで!! 私はあいつにとっての唯一で、 あいつは私にとっての唯一だったのに、 だから、思いついたんだ。 光を失えば、あいつは帰ってくると… 光が、あいつにとって大きくなればなるほど、それはあいつの心に残り、 また深い闇の中へ連れていけると… すべてはあいつと私の為。 「だから、死んでくれ」 終 3月31日up(日常から) [*前へ][次へ#] |