華を咲かせよう
1.寂しいよ
「はぁはぁ…んっと、ここどこ??」
どこか分からない廊下に僕1人。
教室から飛び出して、戻ろうかな…でも!とか色々考えながら走ってたもんので道に迷っちゃったみたい……。
「どうしよう……」
入学式のとき、ひーくんに1人になるな!と約束したのを今思い出した。早速やぶちゃっててごめんね、ひーくん。
でも、本当どうしよう……。
廊下だから、進むか戻るか、
それとも隣にある教室に入る?
でも、入ちゃっうと見つけてくれないかも………。それに、
「勝手に飛び出したから、
探してくれないかも……」
そうだよ、僕みんなを置いて飛び出したんだ。そんな子を探してくれるかな…くれないよね。
「うぅ…ごめんね…みんな…ヒック」
そう思うと涙がでた。
謝らなきゃと思うけど、道が分からない不安。それに廊下だけど、知らない道で1人。
「さ…ンッ寂しいょ……うぅぅ」
声はどんどん小さくなり、涙はどんどん出てくる。凪ちゃん、かなくん、ひーくん、千くん……。
涙はポタポタと廊下と服を濡らす。
そのとき、
「見つけた」
と、後ろから誰かの声。
「えっ…」
振り返えろうとしたときには
口元に布を当てられ
僕は意識を手放した。
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