華を咲かせよう
5
ごめんねと謝りながら
凪ちゃんに下ろしてもらい
「凪ちゃんはどこに行くの?」
とコテンと首を傾けながら聞いてみた。
凪ちゃんはなぜか右手を自分の口許に
もっていき
「入学式に行こうと思っててな」
と目線を合わせてくれず顔を真っ赤に
しながら答えてくれた。
「僕も入学式に行きたいんだ〜!
一緒にいっていい??」
と、凪のブレザーを
少し掴んで聞いてみたら
「いいよ♪
一緒に行こうか?」
と、口許から手を離して言ってくれた。
凪ちゃんは優しいなぁ♪
「ありがとう、凪ちゃん♪えへへ〜」
「どういたしまして。
そろそろ行かないと不味いかもな…。
つくる、俺の背に乗って?」
「えっ?何で??」
「つくる、走るの苦手そうだし。
おんぶした方が早い気がする(笑)」
走るのが苦手なのは本当。
でも笑われて少しムッとした。
凪ちゃんはクスクスの笑いながら
「つくる、ムッとしても可愛いね」
「僕、可愛いくないの!」
と、言われて反撃したけど
よしよしと撫でられてしまった。
ちょっと嬉しいけど残念…。
「まぁ、つくる乗って?
鞄は俺が持つから」
「いいの?僕も鞄も重いよ?」
「大丈夫。俺力持ちだから」
とにっこりと笑ってくれたので
ありがとう♪と言って
背中に乗せて貰った。
「つくる、軽すぎ…温かい…」
よいしょと凪ちゃんが立ち上がりながら
何か言ってたけど聞こえなかった。
何ていったんだろう??
「つくる、走るぞ?
捕まってろよー」
「うんっ!」
と、凪ちゃんは走り出した。
感想はとても凪ちゃんは足が早かったよ。
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