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キセキの世代と過ごす日々
帝光中に転校しました。
ある晴れた日の朝。

俺は新しい帝光中の制服に身を包んでいた。


あれから、数日も経つ。


黄瀬と1on1したあの日。


あれがきっかけで俺の人生は狂い始めた。


狂ったといってもいい方向にという意味でだ。


人生に退屈していた俺だったが、このごろはそんな悩むことが無くなっていた。

風が気持ちいいな〜などと考えていると、赤司達との約束の時間が迫っていた。

あ…ヤバい……確実に遅れたな…


集合場所では…


「リュウジのやつ遅くねぇか?」


「そうだな」


「全く、何をしてるのだよ」


「リュウチン迷子になってるんじゃな〜い」


「ちょっと辺りを見て来ます」


「待て、それなら僕が…」


すると、足音がだんだんと聞こえてきた。


「ごめん、寝坊しちゃって…」


手を合わせ、上目づかい(相手にはそう見えた)で謝った。

(((可愛すぎだろ!!)))


「いや、大丈夫だよ。それじゃあ、行こうか」


「うん!」


俺は元気よく頷き、歩き始めた。


学校に着くなり、教室に案内された。


帝光中教室にて…


「今日は、転校生が来ている。入ってこい」


ガラッとドアを開け、黒板の前に立つ。(端っこだが)


「緑ヶ丘中から来ました、緑川リュウジです。これからよろしくお願いします。」


あたりがざわめき始める。


(そんなに俺って変なのかな…)


※可愛すぎて、皆興奮状態なだけです。

自己紹介が終わると、先生が口を開く。

「よし、次は質問タイムだ。緑川は好きな人を指名してくれ。」


(Σいきなりかよ!?)


はい、はいと言う声が教室中から聞こえてきてる気がする。

「じ、じゃあそこの金髪男子」


「はい、緑川さんはお付き合いしている人は居るんですか?」


(いきなりそこかよ!)


「居ませんよ」


ふんわり笑顔で答えます。


皆いきなり顔を伏せ始める。


(そんなに可笑しいか!俺が彼女いないからって笑うなよ!)


※恋人なしのうえに笑顔が可愛いため、キュン死に。


また手を挙げ始める。


「じゃあ、そこの黒髪ショートの子」


「はい、緑川さんは何部に入るつもりですか?」


「バスケ部です。小学校の頃少しやっていたので」


バスケ部以外は全員不満げだった。


バスケ部の一部、下の方でガッツポーズをしていました。


そしてまた手を挙げ始める。


「じゃ、じゃあ…」

キョロキョロと誰を指そうか迷っていると意外な人が手を挙げていた。


(Σあっ、赤司!?)


「学級委員長の赤司くん」


「緑川くんはゲイですか?」


(何聞こうとしてんだ、コイツは)


「いえ、違いますけど」


「一目あったときからずっとゲイだと思っていたのだが」


「それはただの勘違いいや思い込みというものですね」


(コイツのせいで、俺の好感度が下がるじゃんか〜)


※むしろ上がっています。(男子、一部の腐女子)


「そうか、緑川はゲイじゃないのか」


静まり返った教室からまたはい、はいという声が聞こえた。

「じゃ、じゃあ…そこの茶髪男子」


「はい、ファーストキスはしましたか?」


(なんでそういうたぐいの質問しかしないんだよ、特に男子。)


「まだ、してませんけど」


「「「よっしゃー!!!」」」


「よっしゃー!?」

「よし、これくらいでいいだろ。緑川の席は…」


「いやいや、先生。今のよっしゃースルーですか」


「緑川、お前の席は緑間の隣だ」

緑川は仕方なく席に着いた。


「緑間、よろしく!てか真ちゃんって呼んでいい?」


馴れ馴れしく話しかけてみる。


「好きにしろ。それと教科書は赤司から受け取ってこいよ」

「えっ?なんで赤司から?」


緑間はスッと眼鏡を指で押すと口を開く。


「赤司が先生から預かっているからだ」

「へぇ〜そうなんだ〜」


(多分、赤司はこの学校で一番偉いな)

そんなわけで赤司から教科書を受け取った。


――――――――――――――――――――


「赤司って生徒会長やってて、バスケ部のキャプテンもやってるんでしょ?」


「あぁ、そうだ」


「うわぁ、大変そー」


「お前もだろ、元生徒会長」


いきなり、イヤミを言われた。


「元な。もう一生あんな面倒な仕事はしない。」


「そんなことありえないよ。僕がリュウジを生徒会に勧誘して先生に許可してもらったからね」


(Σ俺への許可は!?)


「赤司、人の人権なんだと思ってんだよ」


「そんなの僕は知らないよ。僕の言うことは絶対だからね」

この日、初めて分かったこと『赤司を敵にまわしてはならない』ということ。

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