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ベアフットボーイ サスケ


苦しい、苦しいって。もうそれだけに痛め付けられた胸に手を添えて。ただうずくまってた君の隣


私がいたことにも気付かなかった。あの夜を覚えてる?


(覚えていても、思い出したくないんだろうね)


それが分かるから、私は決してサスケに近付かない。うちは一族崩壊の夜、私がどうしてそこにいたのかも分からない記憶なのに。なのに、苦しそうに呼吸をするサスケを見ていたことだけは覚えてる


多分、本当に偶然。うちは一族の道は私んちまでの近道だから。それで通り抜けようとしただけ。そしたらそこは死体だらけで。そこにうずくまるサスケを見つけて


そこからどうしたかな。同じようにうずくまって泣いた後、そう。急に意識が戻ってきて、こんな事してる場合じゃないと思った。なんとなく


それで、家に帰って。やがてサスケは里の忍に見つけられて。そして今に至ってて


「あの時、何を見たの?」


一度だけついうっかりと聞いたら、サスケは私を射殺すように睨んだ










ベアフットボーイ
(惨劇は消えない記憶)





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