[携帯モード] [URL送信]
強い弱い想い シカマル


大人になったつもりは毛頭ない。この世界で重要なのは、ただ一つの君だと


(言えたら)


「…またね」


そんなことを、震えた声でもって伝える為だけに来た彼女を前に何も出来ない。俺は行かなければならないから。貴方を護らなければならないから。俺にはそれが出来るのだから


「名前」


気丈に、と思えば思うほどに崩れていく。名を呼ぶ俺の声もまた震えている。もし、これが最期の別れだとして、どうすれば納得のいくそれができるというのだろう。別れなど、ないが最もに決まっているのに


「大丈夫。また、会えるから」


そんな嘘をつかせているのが俺で、そんな嘘をつくのが君。いつまでもそう。俺たちはそうして互いを護るしかなくて


「もう二度と会えねえよ」


「弱気だなぁ」


そりゃ弱気にもなるさ









強い弱い想い
(そうして君を愛しているんだから)







[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!