強い弱い想い シカマル
大人になったつもりは毛頭ない。この世界で重要なのは、ただ一つの君だと
(言えたら)
「…またね」
そんなことを、震えた声でもって伝える為だけに来た彼女を前に何も出来ない。俺は行かなければならないから。貴方を護らなければならないから。俺にはそれが出来るのだから
「名前」
気丈に、と思えば思うほどに崩れていく。名を呼ぶ俺の声もまた震えている。もし、これが最期の別れだとして、どうすれば納得のいくそれができるというのだろう。別れなど、ないが最もに決まっているのに
「大丈夫。また、会えるから」
そんな嘘をつかせているのが俺で、そんな嘘をつくのが君。いつまでもそう。俺たちはそうして互いを護るしかなくて
「もう二度と会えねえよ」
「弱気だなぁ」
そりゃ弱気にもなるさ
強い弱い想い
(そうして君を愛しているんだから)
←→
[戻る]
無料HPエムペ!