あー…嘘みたいな本当が起きた。生暖かさは半端ない。気持ち悪い。気分を害された
「…阿呆」
ダランと身体の力を失ったツーマンセルの相手を担いで木ノ葉に帰る途中、ソイツの左腕から流れる血に気付く
(さっき止血したばっかだってのに)
仕方なく下に下りてもう一度腕をきつく布で巻いてやる。コイツ、シカマルの額当てを布がわりに使っているので赤に染まっているのかは一見しても分からない。が、触れればその赤い液体が手についてきて
「う…」
傷口を縛り直すと痛みからうめく彼の顔は蒼白。力を感じないその身体に何度目かも分からぬ溜め息をつく。歳があまり変わらないが上司である私を庇うなど
「あと一時間もすれば木ノ葉に着く。それまで気張りな」
「っ…すんません……」
本当にね。あんな攻撃はアンタが余計な事しなきゃ交わせたものなのよ
「二度とあんな事しないで。間違っても私はアンタの前では死んでやらない」
アスマさんじゃあるまいし。その当然さえ混乱させる君の前では死なない。私が滑稽になるだけ
(そんなの、死んでもごめんだわ)
サラギット傾向
(そりゃ、ご親切なこって)
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