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独白 サスケ


夜空は星が充填して、1人で見上げるのには勿体ない。本当はそう思っていた。けれど、誰かと見るような空は俺にはもう無くて


(俺ばかりが寂しさに浸かっていく)


紛れない不安。逃げ込む先はアイツに全て奪われて、それに上塗りするように復讐心をたぎらせる。でもそれは、時に、あぁ、寂しい寂しい寂しい


「…俺は独りだ」


呟く言葉はただ夜闇に消えるだけ。俺の頭の中で反芻するともう駄目で、夜はまともに眠れやしない。そうしておざなりな朝を迎えれば、また反吐が出るほど温い思考の奴らと一緒の生活が始まる。あの中で一番になったところで、俺の焦燥は余計に酷くなるだけだ。何故、俺はこんなにも孤独なのだろう。どうして俺だけがこんな目にあっているのだろう


生きる意味など、本当にあるのだろうか


たぎる復讐心と、それに伴う疲労は相反して俺の中で渦巻き荒れる。ただ、この星空を誰かと見たいと言うことも許されぬなど、そんな世界など


「俺は、」


独りになりたい訳じゃないんだ。望んで生きている訳でもないんだ。本当はただ誰かを求めて求めて必死にもがいているだけなんだ。でも、俺は知ってしまった。とどのつまり、人間は皆独りだと








独白
(それが酷く寂しい救いだなんて知ることはないのに)







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あきゅろす。
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