届く気がした サスケ
迷路の先は、ひたすら走ったところで分かる訳じゃない。そこは出口でも入口でもない筈だ。もしも全てを知りたいなら消えてしまえ。もしくは消してしまえ。私ならば
「あんたはさぁ、無駄が多いんだよ」
サスケの腰の剣を引き抜いてその刃に写る自分に思わず目を細める私がいる。なんて疎ましい瞳
「離れろ。殺すぞ」
「なんていうかその殺すって言っちゃうのがさぁ…萎える」
別に殺してくれても構わない。どうせサスケは木ノ葉を潰すらしいし、その内私たちのような使いっ走りも殺すのだろうから。構わない、なんてのは間違いか。殺される覚悟ならとうに出来てる。ただ、私は
「人が本当に消えるってのはさぁ、この刀で貫かれて息絶える時のことじゃないんだよねぇ…その点で言うと消えてるのはあんたで、そんなあんたに殺されたところで私は消えない訳」
だから私は、あんたが可哀想だよ。と頬を撫でてあげたらサスケは溜め息をついて瞳を閉じた。どうせ消えた存在なら、もう二度と現れないように。私はいつだって祈っている
届く気がした
(復讐復讐復讐って)(うるさいよ)
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