ブレイクチャンス サスケ
アカデミーに入学して初めて貰った成績表。ヒラリと見えた隣の席の成績に思わず目がいった。どの分野をとっても学年1位。それを本当に嬉しそうに見るうちはサスケ
(げぇ…)
苦々しい気持ちでそっと自分の成績表を開く。くの一クラスじゃ5位。でもトータルじゃ平均ぐらい
(まぁ、いっかぁ…)
早々にそれを片付けて机に顎を乗せる。皆は未だに成績表を見せあいっこしている。その内イルカ先生にどやされるよーだ
「………」
にしても
うちはって自慢とかしない感じ?っていうか聞きにくる男子が少ないかー…ぶは
(あ、なんか疲れた)
更にベタリと机に顔をひっつけて眼を瞑る。声が混ざってガヤガヤ。どーでもいい事がまとまって小さくなって、それで、それから
「あ、うちはって学年トップなんだ」
眼をパチリと開けてガヤの隙間で呟くと皆が注目する。女の子なんかはそういうキャリアに惹かれるから尚更
「な」
「学年トップなの!?サスケくん凄ーい!」
私に向かって何か言おうとしたうちはの顔。赤くして、それからやっぱりちょっと怒ってて
でも嬉しそうに見えるんだなぁ。すぐに囲まれちゃって見えなくなったけど。っていうか私押し退けられたね。酷いね…本当
「…ふへっ」
人の自慢話を聞くよりは、褒めるほうがずっといい。まぁ…変な笑い声が出るくらいには
ブレイクチャンス
(笑ってたらいいよ、君は)
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