理解した シカマル
面倒なこと。そんなのは生きてる限り尽きることはない。でもそれをいつまでも嘆くように主張するアンタは尽きる
「殺ったんだ」
「あぁ。正確には死んでねぇけどな」
パチン、と駒が将棋盤との衝突で音を立てる。外はもう薄暗いが、見えないという訳でもない。少なくともシカマルの顔ははっきりと見える
「暁、か」
夜明けの太陽
「どうした、名前」
パチン、駒をまた1つ動かすその手は細いままなのに。見えないようで、案外はっきりしてるそのどうしようもない想い。愛しくなる、本当に
「いや。厄介な相手だなぁと思って」
「その都度対応してくしかねぇよ。あのゲテモン集団にゃな」
そりゃ、アンタの頭があればそれも出来るだろうけど。生憎と私にはそれが出来ないから
「…便利な駒の使い道がこれ、か」
玉を護る為に置いた捨て駒を躊躇いもなくとったシカマルの顔が、もう見えないとなった夜
理解した
(能力の限り、その意味)
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