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02 得た代償に




どうしよう、凄く息苦しい。だってイタチさんが


私に泣きつくから


「イタチ、さん」


「…許せ、愚かな俺を……」


許せって言われたって、何をどう許せばいいんですか。貴方の事ならもう既に受け入れているのに


「……ぇ?」


ドス、と。まぁ効果音をつけるならそう。そのまま音源である下腹部に視線を移す。泣きながら、イタチさんは私のお腹を刺していた


(これを許せと言われても)






「…起き……さい…ナマエ!」


私を呼ぶ声にパッと目が開いた。真正面にあったのはお母さんの顔。だけどそれは妙な景色


「…ゅ……め…」


「っナマエ…その瞳」


瞳、がどうしたんだろう。私は倦怠感で動かない身体をゆっくりと起こして、それから鏡を見た


「あなた…あなた!ナマエが開眼したわ!写輪眼よっ」


隣の部屋で騒ぐ声を他所に私は鏡に釘付けになる。見える、自分のチャクラの流れが。紅い瞳が。この意味の分からない涙が


(あぁ、そうか……これが写輪眼)


アカデミーに入学してまだ僅かの私の開眼はその日の内にうちは一族の皆に伝わる。そのせいでアカデミーではサスケに無視され睨まれたけど、私には見えていた。それが純粋な嫉妬だって


「凄いな、ナマエ」


けれど、アカデミーの帰り。そうやって私の頭の上に手を置くイタチさんから感じられたのは殺意。彼よりも早く開眼してしまった私を、得体の知れないものとして見た


私の憧れの人










得た代償に
(酷い悪夢の正体を知った)






あきゅろす。
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