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03 いつまでも
※母よ の続き


よく言われるのは


“うちは一族って言っても、写輪眼が無いんじゃね”


いつまでも身にまとわりついて離れない。だから努力し誰にも負けないと誓い、正規の卒業年数より一年早くアカデミーを卒業した。けど、結局


『写輪眼さえあれば、お前もイタチくんのようになれたかもしれんな』


写輪眼には勝てない。自分は所詮、一族の落ちこぼれでしかない。私は、









いつまでも








「ねぇ」


教室で本を読んでいるところに声をかけられ、ちらりと見上げると見覚えのある隣のクラスの女の子


「何か」


「あなた、イタチくんの家の近所なんでしょ。これ、イタチくんに渡して欲しいの」


うちはイタチ。こいつは私と同じ年でもうアカデミーを卒業しているうちはの中のうちは。所謂エリートってやつ。みてくれも申し分なく、女子からは格好いいと専らの評判で


「渡すだけでいいのね」


「ありがとう!中に手紙も入ってるし、よろしくね」


足早にかけていくその後ろ姿を見つめている分には良かったが、手元に残るのは小振りで可愛げのある贈り物。重々しく残る重圧感


私はうちはイタチが苦手だった


「…ばかみたい」


そしてそれ故にイタチという人間をよく知っていた。もはや彼にはこの贈り物を受け取る暇さえないということも








(ほんと、ばか)








あきゅろす。
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