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09 さぁね


サスケが木ノ葉を抜けた。その理由は言われなくとも分かっている。イタチさんへの復讐。そしてそれは間接的に私への復讐にもなる。それはどこか仕組まれたようにも思える、思考に富んだ劇のようだ。私には現実味の欠片も感じられない話だった


それからすぐして現れたイタチさんの異常の方が、私にはよっぽど現実的だった


「ゴホッ…!」


キサメが居ない時、イタチさんは辛そうに口から血を吐く。その時だけは、私は彼に触れてもいい。だから毎回背中を擦り、そっと口元を拭うようにハンカチで触れる。あまりにも辛そうな日は、頭を撫でてあげると静かに眠るイタチさんが、私を必要としている気がした


薬を買いに行った。イタチさんの代わりに、キサメにはバレないように。キサメは、私が居ても居なくてもあまり気にしない(だって私は帰ってくるから)


ああ、でも時々聞いてくることもある


「どこに行ってたんです?」












さぁね
(鮫野郎に、言うもんか)




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