5 3日目、夜中。 「零崎ー、眠れなーい」 「昼寝なんかするからだ…」 「だって部屋に閉じこもってばっかりだから、やる事ないんだもん」 「まあそうだよな…」 携帯で時間を確かめると、夜の3時。 「いーたん、こんな時間だけど散歩でもいくか?」 「…外でていいの?」 「この時間ならちょっとくらい大丈夫だろ。人の居ないとこ限定だけどな」 「行きたい!」 「じゃあ行くか。あ、万が一の時のために変装しろよ」 「セーラーでいい?」 「帽子被る程度でいいんだけど…」 「でも、セーラーだったら零崎と手繋げるし、ね」 嬉しそうに笑ういーたん。早速着替えにかかったので口には出さなかったが、夜中だから女装しなくたって手は繋げるんだぜ… 俺は寝間着から簡単に着替えた。 「久しぶりに外の空気だー」 「そうだな。丸3日だもんな…」 「うん。でもずっと零崎と居れるから」 ふふ、と笑って腕と手を絡める。 「ちょっと寒いなあ」 前この道を2人で歩いた時はもっと寒くて、俺はいーたんにぴったりくっついてガチガチ震えてた。いーたんも寒かったらしくて繋いだ手を俺のポケットに突っ込んで、2人して早足で帰ったっけ。 急に鼻の奥がつんとした。体冷えすぎたか? 「いーたん」 「ん?」 「いーたん、いーたん、いーたん、いーたん…」 「だから、なに?」 「…なんでもない。呼んでみただけ」 (名前だけでも呼んでないと思い出まで眠ってしまいそうで) 零僕祭!(5/20) [*前へ][次へ#] |