14 お互い照れ隠しの様に長いキスを何度もした。 (経験を生かし)のぼせる前に上がって、バスローブを纏う。いーたんのには、ちゃんと尻尾がでるようにまたナイフで穴を空けてやった。 2人でおんなじベッドにダイブする。 うつ伏せで冷たさを堪能していると、背中に小さく熱を感じた。 「いーたんの手あっつー。大丈夫かよ」 「んーあついー」 でる前にぬるめのシャワーでも浴びれば良かったかな。 のど乾いた、と呟いて俺は起き上がると、バスローブがずるりと引っ張られて右上半身がむきでた。 よくみるといーたんが背中のあたりをつかんでいたらしい。 「いーたん?」 「んー」 「ちょっと水とってくるから…」 「うー」 「なになにそんなに俺離れたくないの?」 「んー」 「もー、仕方ねぇなぁ」 うつ伏せいーたんを起こして、子供みたいに抱っこする。 「よっ、一緒に行きますかね。冷蔵庫すぐそこだけど」 嫌がるわけでもなく喜ぶわけでもなく、いーたんはただされるがままだったけど、俺にこてんと体を預けてるこの行為が甘えてるんだなーと思うと可愛い。 いーたんの分と2本、ミネラルウォーターのボトルを持ってベッドに戻る。 さっき引っ張られて着崩れたバスローブが肩からずり落ちたが気にしない。 「ほれ、水分補給」 「うん」 縁に腰掛けた俺の膝の上で大人しく水を呑むいーたん。 体が熱いのは中途半端で止めたせいか、湯上がりのせいか。 邪な事を考えていたせいで口に勢いよく水を含みすぎた。 ごふっ、となんとも情けない音と共に口から伝った冷たい水は、首を濡らした。 「っげ、ごほっ、い、いーたんわるい、水かからなかったか?」 「平気。むしろ平気?」 「おう、あーびっくりした」 いーたんが、俺の口を指で拭う。 つたった首筋の水を、熱い小さな唇がなぞるように滑った。 そのまま鎖骨にながれ、カリッと軽く歯をたてた後に思い切り吸われる。 一連の動作を右手にボトル左手にキャップを持って見ていたが、顔を上げたいーたんを見て悟った。 「中途半端でやめたからな」 「体、あつい…」 「さっき風呂入る前もあついの収まんないっていってたよな?」 「うん」 猫耳がふせて、目が潤んでる。 快感を欲してるんだろう。 キスマークをぺろりと舐め、舌はそのまま下降した。 胸なんて舐められたことないので、思わず体がぴくりと揺れてしまう。 「零崎もここ、気持ちいいの?」 「気持ち悪くはないけど…慣れないな」 ふうん、と少し唇でふにふに遊ばれたあと、いーたんがベッドから降りる。 「いーたん?」 「そのままじっとしてて」 俺の足の間に割って入り、床にぺたんと座った。 まさか。 「零崎も、熱いね」 べろんとバスローブをめくられた。 [*前へ][次へ#] |