夏休みの友。
「隊長ー」
「なんだ」
「メアがこの3日間くらいどこにも見当たらないんだけど、どうしたの」
「ああ、あいつは有給をとって行った」
「行った?どこへ」
「東京の夏の祭典だと」
「……あぁ……」
「ただいま帰りました」
「あ、帰ったんだメア、ってその荷物なに」
「戦利品、ですよ」
ニヤリと笑ってメアは持っていた紙袋から更に紙袋を出した。
「何で紙袋の中にまた紙袋いれるの?」
「知らないんですか!あまりに戦利品が多すぎて重みのあまり電車のなかで薄い本やらグッズやらを散らばす人もいるんですよ」
「薄い本て…素直に同人誌でいいじゃん」
「ユーモアがないですね」
紙袋から同人誌を出してメアがソファに寝ころびながら読み始めた。
少し興味ありげなジンジャーが同人誌をあさる。
「あれ、君は♂×♂の方かと思ったけど違うの」
「わたしは男性向けの濃いエロが好きなんですよ。腐女子に偏見はありませんが」
「それもどうよ」
。
「隊長もどう?こういうの」
「私は二次元にさほど興味はない」
「あ、そう」
ソファではメアが同人誌を読み、椅子ではグロがエロ本を読み、ジンジャーは同人誌を眺めていた。
「ていうかお前ら仕事しろよ!」
ジンジャー、午後の叫び。
(ちなみにメアは夏の祭典に十数万使ったそうですよ)
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