えんにち
待ち合わせは19時だったはず

いつもは先に着いていて待ってくれている彼女だけど、待ち合わせの場所には姿が見えない。

場所を間違えたのかと思って、メールの受信履歴から再び待ち合わせ場所を確認する

どうやらここで合っているみたいだ。



―もしかしたら、来る途中になにかあったんじゃ…―

少し不安になり
通話履歴の1番上にある番号を押した。



「ひーくん!ごめん!!」

聞こえた声は電話越しではなくて
俺が電話したすぐあと

ぎこちなく小走りで俺に手を振る彼女に俺も自ら歩み寄った



浴衣姿の彼女
いつもは下ろしている髪もアップに綺麗にされている

「ほんと、ごめんね。待ったでしょ?」

「うんん、今来た所だよ」

「準備手間取っちゃって…やっぱ慣れないことはしちゃいけないね」


きっといつもと同じように笑ってるんだけど
何故か今はいつもより数倍可愛いく見えて
そんな自分が恥ずかしくて

「名前、可愛い」


手を握って笑って見せた。
でも口から出た言葉にもっと恥ずかしくなって、すぐに顔が赤くなってしまったのがわかったけど、
でも、彼女もほんのり赤くなってたから
二人で笑った。



沢山の人の中

手を繋いで歩く道は

とても幸せな道だった





今度は俺も浴衣着よう。









-ao-
ひーくんにも浴衣着せたかった。





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