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偽り



「いってぇー」
「そりゃそうだろ、ボールを顔面に食らえば誰だっていてーよ」
「笑うな」

俺はあの後ヒロに連れられて保健室にやってきた。顔を氷で冷やしている俺は笑いながら椅子に座って、くるくると回っているヒロを睨む。俺はベッドで寝ているが今は先生は不在だ。


「にしてもよ、これからやばいんじゃね?」


回してた椅子を止め、俺にそう言ってきた。


「あー…、…だよな」

…どうすっかな。

俺たちが言ってんのは親衛隊たちの嫌がらせのことだ。生徒会と関わってしまった奴らは有無を言わさず、親衛隊の制裁に会う。
それが例え被害者であったとしても。だから、今回の俺たちのやりとりもその中に入るのだ。あんまり酷いのじゃないとは思うけど。


「…はぁ」
「まぁ、気をつけるのに越したことはねーよ」
「まぁな、いざとなったらあれを使うか」
「そうだな、何事も平和的に」


そう言って俺たちはハイタッチをしてヒロは保健室を後にした。

俺はまだ顔を冷やすため保健室に残った。


「このまま寝よ」

俺はそう言って目を閉じた。



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