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偽り



「やっぱ、生徒会の人気はすげーな。ゆずるもそう思うだろう?」
「……まぁな」



少し紹介が遅れたが、俺の名前は佐藤ゆずる〈サトウユズル〉。そして、俺と一緒にご飯を食べてるやつが友達の吾妻裕〈アヅマヒロ〉だ。ヒロとはこの高校で知り合った。とは言っても入学初日から意気投合した俺たちは昔からの友達みたいに仲良かったりする。
だから、ヒロだけが俺の本当の性格を知ってる。
というか、ヒロも俺と一緒に自分を偽って周りに合わせてる。ヒロは意外にこれを楽しんでるみたいだけど。


「それにしても、生徒会って見事に美形ばっか集まったよな」

そう小声で言ってきたヒロに俺は無言で生徒会の方を見た。

…まぁ、確かに顔だけは良いからな。絶対顔でしか選んでないと思うけど。
ちなみに、俺とヒロの顔は良くもなく悪くもなく、簡単に言えば普通の顔だ。
まぁ、この顔で困ったことはないから別に普通でいいんだけど。実際、普通の方が目立たなくていい。可愛かったりかっこよかったりすると目立ってしまう。逆にオタクみたいに地味すぎてもある意味目立ってしまうが…。だから一番普通がいいのだと思う。




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