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鷹龍学園
無自覚



「…チッ。…てか、その転校生っていつ来んだ」


ちょっと苛つきながら海斗に聞く一真。そんな一真に「今日」とだけ言って薄らと笑みを浮かべる海斗。


「え!?今日!?」

まさかの答えに一真より先に反応する。

マジかよー、…めんど。


「みんな騒いでるしね。」

そんな俺に笑顔で言ってくる海斗に、うーと机に突っ伏した。

…なんか疲れた。



「…なぁ、葎」

「…ん?」

「…あんまそんな行動とるなよ」

「そんなってどんなだよ」

一真の言ってることにハテナが浮かぶ。
意味わかんねぇよ。
てか、なぜか一真の頬が赤い。


「顔を埋めてうなるのと、上目遣い…。」


「…は?」

何言ってんだ一真。
誰でもやるぞそんなの。


「一真、葎に言っても無駄だから。…無自覚なんだし」

「…そうだな」


「…何が無駄なんだよ」

二人して何話してんだ。
海斗の最後のヤツは聞こえなかったし。

「自己紹介は無駄だよねって話。」


あ、なるほど。


「確かに無駄だな」


「でしょう」






っとまぁ毎日こんな感じで楽しく(?)学校生活を送ってる俺たち。





でも…
こんな生活が無惨にも崩れさるなんて、このときの俺は考えもしなかった…。




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あきゅろす。
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