鷹龍学園
いいこと
「それなら、いい報告があるよ。」
「え、どんな?」
いきなりそう言ってきた海斗の言葉にちょっと興味がわく。
にしても、その笑顔はなんか怖いぞ…。
「なんかこの学校に転校生が来るらしいよ。しかも4人。」
「…なんでまた。」
「てか、4人って多くねぇ?」
まさかの転校生と言うワードに素直に喜べないでいる俺と、その4人という微妙な数に疑問を抱く一真。
うん、確かに4人は多い。
「いろいろと事情があるんじゃない?よくわかんないけど。」
そんな一真の質問にそう言った海斗に俺はへぇーと興味なさげに答えた。
「…葎なんか興味無さげだね?」
「…ぇ、いやなんかめんどくさそうだなって。」
だって、それ、俺も関わるじゃん。
「…そっか、残念。せっかくいい報告だと思ったのにな」
「ぁ…ごめんな?」
ちょっと残念そうに笑って言った海斗に少し罪悪感が残る。
そうだよ。せっかく海斗が言ってくれたのに…俺。
「…いや、全然気にしないでいいよ」
「ぇ…いいのか?」
「うん。俺は大丈夫だから」
「…そっか」
海斗の言葉にちょっと安心する。
…まぁ、海斗の頬が少し赤いけど…大丈夫だよな。うん。
(…首をかしげるのは無しだろ。)
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