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鷹龍学園
日常




「…なんか面白いこと起きねぇかな…」




俺の口癖はいつもコレだった。





俺の名は久遠葎<クオン リツ>。

全寮制の男子校、鷹龍学園に通う、ごくごく普通の高校生。ちなみに2年。
趣味は寝ることと妄想。
妄想というか、よく自分の世界に入る。そのせいで周りが見えなくなっちゃうんだよね。ホント困る。

あ、一応言っとくけど、男子校だからって俺はホモじゃねぇから。断じて違う。
んで、性格なんだけど、まぁ、めんどくさがり。

あー…、あと顔は…母親曰くいいらしい。…不本意だけど。まぁ、俺自身わかんねぇから、普通の高校生ってことで。



「りーつ」

名前を呼ばれたかと思ったら俺の背後から誰かが抱きついてきた。
振り向かなくても誰かはわかる。

「おはよ」

そんな彼はひょこっと顔出して俺に挨拶をしてきた。その笑顔が眩しいです。

まぁ、このやりとりは日常的なことだからとりあえずおはよと挨拶をする。

俺に腕を回して抱きついている彼は俺の友達、佐藤一真<サトウ カズマ>。
小学ん時からの友達で、所謂、幼なじみってヤツだ。


「ねぇ、葎はなんで俺と一緒に学校行ってくれねぇの?」
一真は俺から離れて自分の椅子に座り前のめりになってそんな質問をしてきた。
そんな一真に俺はめんどいと一言。

ひどっと大袈裟に言ったあと、ねぇ〜お願い!週一でもいいからさーって言いながら、俺に勢いよく抱きついてきた。
うん。やっぱこいつめんどい。
てか、ホントの理由は、こいつの顔に問題あんだよな。だってこいつ…めちゃめちゃ顔いいんだよ。ジャ○ーズ並みに。
だから、周りの視線とかがハンパねぇの。
まぁ…慣れたけど。

学校ではいつも一緒だし、朝くらいはゆっくりしてぇじゃん。




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