バニラシロップを一滴だけ
ハニーシロップにひたした甘いキス
「ぜろざき」
「なんだよ」
「なんでもない」
「あっそ」
「ねぇってば」
「なんだよ」
「なんでもない」
「ふぅん」
さっきからこのやりとりの繰り返しだ
勝手に人の家に入って来てこいつがする事と言えば、ただ寝っころがって人ん家の天井をぼーっと眺めているだけだ
なにしに来てるんだと問えば、いーたんに会うためだなんて言われて何も言えなくなった
更にはぼくの顔をぼーっと眺め続けるものだから、なにか用かと問えば、用が無ければ見ちゃいけないのかと返された
そんなこんなでさっきからぼくの心は乱れまくりだ
それならとぼくの方から仕掛けた途端この調子だ
零崎はぼくが戯言しか言えないのを知っているのにそんな反応しかしない
ばーかばーか
零崎なんか大っ嫌いだ
「零崎」
「なに」
「この家から出て行って欲しい」
「本当に思ってんのかよ」
「うん、ついでに二度とぼくの前に現れてくれるなよ」
「なんだよ構って欲しいなら最初からそう言えよ」
「ぼくはきみが嫌いで嫌いで大っ嫌いで困ってるんだ。構って欲しくなんてないよ。そんな言い方じゃ、まるで、まるでぼくはきみに出て行って欲しく無いみたいじゃないか」
「違うのか?」
違わないけどさ
「大間違いだよ、零崎人識。ぼくはきみみたいなやつに会うのなんて二度と御免だ―――っ」
零崎の人差し指がぼくの唇を塞いだせいで先の戯言は言えなくなった
いつの時代の少女漫画的展開だ
そう思ったけれど、零崎が意外にも真面目にこちらを見ていて、不覚にもどきりとした
格好良い、なんて戯言
不謹慎かな
「ごめんな」
「べっつに」
「悪かったって」
「本当に悪いと思ってたらそんな事しない」
「いや…ほら俺ってドエスじゃん?いーたんが嫌そうな顔してるの見るとぞくぞくするっていうか。あーもっと虐めたいとか思っちゃう訳なんだよ」
「最っ低」
「………(あーその顔クル)」
「目つきが厭らしいんだよ、この変態!しょうがないからキスで赦してやる」
「ん?んー、しょうがねぇなあ」
零崎は僕の頬に右手を添えて、にやり笑った
「キスしたかったんだ?」
「そ、そんなわけ―――――ふ、んん」
こいつどこまで最低なんだ
荒々しく塞がれた唇
いつもと変わらない激しい口付けに、ぼくは心底酔いしれた
気付いたら零崎の背景が天井に変わっていて、ぼくは零崎の首に腕を回した
もっと、もっと深く
腕に想いをぎゅっと込めて、
自分から零崎を引き寄せた
ハニーシロップにひたした甘いキス
嘘だよ、
零崎
愛してる
end.
皐月の樹麓さま、如何でしたでしょうか?
零僕……うん、零僕です
(零)×(←←僕)臭いですがあまり気にしないで頂けると幸いです
空渡家のいーたんは零が大好きな仕様なんです
つん→でれ万歳!
自重はしませn(ry
相思相愛がやっぱり良いですよね(o^∀^o人o^∀^o)
そんなこんなで、4200踏みありがとうございました
りく嬉しかったです!
またいつでも遊びに来て下さいね!
お持ち帰りは皐月の樹麓さまのみおっけーです
駄文失礼しましたーー
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