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with love
03 my heart felt pain.


「ねえ、人識ちゃん」

「…なに」

「お昼、一緒に食べない?」

「…」

何がお昼食べない?だ
そういう誘いは膝に乗っけてる闇口崩子と片手で抱き寄せてる江本智恵を離してから言え
ついでにさっきから葵井巫女子に後ろから抱き締められてますよー
気づいてますかー



「食べないの?」

「遠慮しとく」

「ふーん?ま、いっか。じゃあ、ぼく今日はひとりでお昼かあ、寂しいなあ」

ぼそりと言っただけなのに女子共はすぐにやってきた

「いーひとりなの?」

「あたしたちと一緒に食べようよ」

「うん、みんなありがと」


ピンクな雰囲気に耐えきれず、俺はこっそりとその場を離れた








***


「人識ちゃん、芸能人で言ったら、誰が好き?」

「うーんと、玉木ひろしさん、とか」

「へー、面食いだね」

「そ、そうか?」

「彼氏いるの?」

「転校する時に別れたんだ」
おかしいな
俺の噂、ここらへんでは有名じゃないのかな

「じゃあ、俺にもチャンスはあるわけだ」

「へ」

何言ってんだこいつ

鏡見てから言え
鑑よ鏡よ鏡さん、ってか


「かはは、冗談が上手いなあ」
相手の顔が引きつったけど気にしない
だから俺は面食いなんだっつーの



そんな感じでなんとかやり過ごした



俺って罪な男★



***


またまた翌日
凝りもせずいーは女をたらしこみながらお昼に誘ってきた



「そこまで頑なに拒まれたのは初めてだよ。ふーん……やる気にさせてくれるじゃん」

「なんでそうまでして俺と一緒に食べようとすんだよ。クラスメイトの男子でも誘って友達同士仲良く食べれば――」

「ぼくの前で男の話しはしないでくれ、今日はひとりで食べる」

一方的にそう言い放つと、いーは教室から出て行った


「は…?」

「人識ちゃんしらないのぉー?」

「なっ、何を?」

「いーって男嫌いなんだよ」

「この学校の人なら誰でも知ってるよ」

「ああ、人識ちゃん転校してきたんだっけ?」


クラスの女子が色々言っているような気がするが構わない



いーが男嫌いだって?
え?じゃあこの恋って始まる前から終わってたのか?




「な、んで…」


呟くと、女子は教えてくれた
女子なんて嫌いだけどこういう時役に立つよな





「昔昔のことです…





何時間か後には、聞いたことを後悔するなんて知らずに



あきゅろす。
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