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いざ!
ばれんたいん




今日は聖★バレンタイン
バレンタインにこじつけていーたんからチョコレートを強奪でもするか



いーたんのアパートに着いた俺は、アンチロックブレードを取り出した

ふっ

これさえあれば扉など無いも同然!
風の前の塵だぜ!


がちょごちょ


扉はいとも簡単に開いた


「いーた…」

おお、ジーザス!
戯言遣いは何やら白い液体にその身を落ち着け、目を閉じていた


「いーたん?」

まさか死んじまったのか?

「やあ零崎」

「うぉお!」

いきてた

「こんな所で何してるの?」

「いやいやそれは俺の台詞だ」

「何って、分からない?」

「とりあえずその白い液体からでろよ」

手を差しのべると



「馬鹿野郎!ぼくに触るな!」

「ひぃ!」
怒鳴られた
俺が一体何をした


「ぼくに触ったら一生呪ってやる、いや、一生じゃあ生ぬるいな、孫の代まで祟ってやるからな」


「ななななんでだよ!」

なんだ?
じゃあこの状況はいーたん許可の下行われているのか?

「いーたん正直に言え。怒らないから。誰にやられた」

「哀れむような目で見ないでくれる。それにこれはぼくが自分でやったんだよ」

なにぃ!


「どうして!」

そうこうしている内に白い液体は固まってきている


どうしてどころかどうしようもんの問題だぞ、これは


「いいんだ零崎。放っておいてくれないか」

いーたん…


其処までの覚悟で…?


いーたんを見ると、思いのほか真剣な目とぶつかった


「せめて、最期まで一緒にいさせてくれないか」

「僕は構わないけど、そんなに見てて楽しいもんじゃないよ。それにこれは過酷な試練だ。それでもいいのか?」

「ああ」


「ありがとう。ぼくひとりで心細かったんだ。始めての試みだしね」


そう言っていーたんは静かに目を閉じた


「絶対にぼくに触らないでね」

そう言い残して





俺は取り敢えず胡座をかいた



なんでこんなことしてるんだ?

まさかいーたんは実はむきむきマッチョで固まったやつを破壊して出て来るのか?
己を磨く為の試練なのさ。とか笑顔で言われたらどうしよう!
流石に俺でも受け止められるか…ひくだろうな。全力で。痛々しい…!


他に考えられるのは…


実はいーたんは胎内から関節外しながら出て来る胎児顔負けの関節外しの達人で、固まったやつから関節外しながら出て来るのか?
インド人もびっくりだなあオイ!
…まあ、むきむきマッチョよりはましだな




ピピピピピピピピピ




急に目覚まし時計のアラームが鳴る

「わっ」

な、なんだ
試練終了の合図か?
はたまた試練はこれからが本番だぜ覚悟しろよ、っていう合図か?




「あー、疲れた」



いーたんは普通に固まったやつから出て来た


取り敢えず安心だな!
良かった良かった
いーたんはむきむきマッチョでも関節外しの達人でもないようだ



「さーてと、」


そう言うと、いーたんはたった今までの白いのを端に退けてまた新しい液体を取り出した


そして今度はうつ伏せで入ろうとする


「ちょっと待て!落ち着け!!」
「あと一回で試練は終わるんだ!止めないでくれよ!」

「うつ伏せで入ったら息出来なくて死ぬから!ほんと止めて!」

「君の為なんだ!」

「意味分かんねーよ!」

俺の為?

「哀川さんが…」

「…死色が?」

「手作りチョコレートを渡せば人識君なんてめろめろどきゅーんだぜ!って言ってたから」

はい?
え?いーたん、俺の為にチョコレートを…?


素直に嬉しいぞこれは


「それとこれとがどう結びつくんだ?」

「えっと、またこれも哀川さんの助言なんだけど、等身大いーたん型ちょこ☆ぼくをまるごと召し上がれ♪作戦なんだよ」

「?」

まだ意味分かんねえぞ

「だーかーらー、ぼくの体の型作りをしていたのですよ」

「ああ、そーゆー…」

て、えええ!
何この子!
めっちゃ可愛い!
天然?
天然なのか?
天然記念物なのか?
国に保護されているのか?
俺を萌え殺す気か?

「だから止めないで」

「あーもー!いーたんそれはそうやって作るんじゃないんだよ!ていうかもうチョコレートなんぞどーでもいい!愛してるー!」

「なっ!は、恥ずかしいことを真っ昼間から叫ぶな!」

「チョコレートよりいーたんが欲しい!」

「やめろ!」

がこん

叩かれました




「すいません調子に乗りました」

「解ればいいよ。それで話戻るけどさあ、ぼくが作ったチョコレート要らないの?頑張って作ってたのに」

「え?でもあれはまだ出来てないんじゃねえの?」

「もう一度作り直す」

「いーたん…!」

なんて今日のいーたん可愛いんだ
いや何時も可愛いけどさあ、十割増?

「ただしホワイトデーは5倍返しだからね」



「…はい」



まあ、こういう素直じゃ無いとこもいーたんらしいと言えばいーたんらしいんだよな

「とびきり甘いのだからな!」

「はいはい」









(糞、イライラする。死色に一言言って来ねえと気が済まねえ)(わざわざ殺されに行くのか?)(ちげえよ、どうせならいーたんメイドコスでお出迎え&チョコレートは口移しで、更に俺を呼ぶ時はご主人様って呼ぶように仕向けて欲しかったって頼みに行くんだよ)(……チョコレートあげるのやめようかな)





end.






終わったー!
いえー!
最近零崎変態オチが多いな
そしていーたんが偽物★
初のふりーえすえすです
こんなの要らねーよ!と思われた方が大半を占めているように思います

ばれんたいんはうきうきしますねー
くらす中がもう、ど★ぴんくです
では最後に…
HAVE A NICE VALENTINE!
ど★ぴんくに染まっちゃってよ!


あきゅろす。
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