瓊の日記
瓊のボヤキです。[
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2008-06-13(金)
13日の金曜日
13日の金曜日、午前2時に目が覚めると、現実世界には帰ってこれなくなる。みたいな事をかなり前の日記で書いた気がしますが、多分何時かの13日の金曜日に。
今日、目が覚めて思いました。午前2時に目が覚めたかった、現実世界に帰りたくなかった、と。
日記に書くべきか、書かざるべきか、かなり迷いました。ずっと胸にしまっておくべきか、吐き出してしまうべきか、と。
悩んで結局、私は書く事にしました。書くと決めたからこんな前置きをしたわけで。気持ちを整理する為で長々と書かせて頂きました。
本題に入ります。何故、午前2時に目が覚めたかったといいますと、幸せ過ぎるを夢を見たからです。あの夢の中に居られるなら私は午前2時に目が覚めて帰れなくなっても構わないと本気で思いました。たとえ、この午前2時の話がただの迷信だとしても、それに縋り付きたい程幸せな夢だったんです。
大好きな人の夢を見たんです。2次元派の私が唯一、好きになった人の夢でした。
大まかな事は省きます。
夕陽が綺麗な時間帯に私は息を弾ませて走ってます。オレンジの光が綺麗で、眩しくて幸せでした。その日私は彼と待ち合わせをしていました。仕事帰りに私は待ち合わせの場所に向かいます。少し遅れてしまって、小走りで向かいます。
待ち合わせの場所に彼はいました。オレンジの夕陽の逆光で彼の表情は隠れていましたけど、懐かしそうに笑っているように感じました。
遅れた事を謝る私に彼は今来たところだ、と使い古した台詞を返してくれました。
笑って彼は先に何か食べようって言って私の手を引いて歩きます。温かい手でした。
私が夕陽が綺麗だねと言ったきり無言で、でもそれが嫌ではなくて。そうしたら彼が唐突に「昔みたく××××って呼んで良い?」って言うから驚いちゃって。でも嬉しくて。好きに呼んでくれて構わないって私は答えました。
それから近くのコンビニで彼と暑かったのでかき氷を食べました。冷たくてとても美味しかった。
恋人同士になったみたいな夢でした。
目が覚めた時は幸せ過ぎて、今日1日は良い気分だって思ってました。
けど、そんな夢を見た所為で、ずっと彼が頭から離れなくなりました。実は彼は初恋の人なんです。しかも今だに継続中。かれこれ10年になりましょうか。あんまり長い間好き過ぎて、実は恋心じゃなく憧憬なのでは? と思ってしまう程、彼への想いはあやふやだったのに……っ!
あんな夢を見た所為で柄にもなくかなり苦しいんです。
知ってるんです。一方的な想いだって事ぐらい。彼は私の事なんてきっと覚えてないだろうし、もしかしたら彼女とかできてるかもしれないって事ぐらい。わかってるんです。その上で彼が幸せならそれでいいって思ってました。
なのに――。
今その事を考えると、苦しいんです。切ないんです。彼の隣に居れない事が悔しいんです。
今更、せめて玉砕覚悟で好きだって言えばよかったって。卒業式の時に名札でもボタンでも貰っておけはよかったって。思ってしまうんです。
彼の顔を見なくなって3年経ちます。私、彼の顔も声もはっきりと思い出せないんです。正直、彼の事なんて、たまに思い出す程度だったはずなのに――。
唐突に彼の夢を見て。
あり得ないシチュエーションの夢で。
薄々、夢だと気付いてて。
それでも、幸せだったんです。
それでも、幸せだったんです。
覚めてほしくない程幸せだったんです。
もう、今じゃ手に入らない幸せな世界がそこにあったんです。
絶対に手に入らない幸せな世界がそこにあったんです。
覚めてしまって、後悔したんです。
些細な会話しかしていないのに、あんなに幸せな気持ちになれる程、私は彼を好きだったのに。好きだったのに――。
なんで、私は何もしなかったんだろう。
なんで、目を瞑ってしまったんだろう。
今更です。
今更後悔してるんです。
きっと、私はもう、誰かを好きになったりできない気がします。
きっと、もう。
なんで、目が覚めてしまったしまったんだろう。
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