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こどもストレンジ新聞

発売不定期 5111万部発行
2006-11-19(日)
こどもストレンジ文学賞発表


 
 
※応募総数全36作品


・こどもストレンジ文学大賞

「扉を叩き、車は走る」
101号室


・優秀賞

「戦争と平和」
トルストイ

「夜の街の迷子たち」
吉田群青

・佳作

「書くあるべしとして」
ダブリ

「輪廻」
アンノウン

「天保時代における利根川流域へのスカイラヴ墜落と性器成長過程で障害となる赤と黒の臨床報告」
ミンキー桃

「ヤクルト工場に行ったこと」
松井秀喜

・ルイーズ・ウェナー特別賞

「イタコ女医ディヴィジョン」
藤子アナル

・芥川賞

「カリフォルニャケーション・ブレイクダウン」
B'z


(フロリダ)

トルストイは長くて困ります。大賞受賞作は、非常に市川公司向きの優れた詩文であると思います。芥川賞を受賞したB'zの作品は盗作ではないでしょうか。作品のクオリティを問う前に、はじめから佳作の景品を狙って、唯一人住所を添付し投稿してきたアンノウンこそが真の若大将だとも思いますが、本人の希望を優先して奴は佳作止まりです。


(ルイーズ・ウェナー)

今回、特別賞に選ばせてもらった「イタコ女医ディヴィジョン」は、ロストコントロールに陥った恐山と戦うことになる慰安婦、カーティスの物語。朝日新聞の連中が見たら無駄に痙攣を起こし血圧上げるでしょうね。あと、トルストイは長くて非常に困ったわ。締切を大幅に過ぎての発表となった責任は、企画忘れて仕事を辞めたフロリダにすべてあるので、みんなで奴を責めさいなむといいと思うわ。




こどもストレンジ文学賞
★大賞受賞作★

「扉を叩き、車は走る」

101号室


見当たらないのは
夜が来たからだと思った
天上の不整脈が
からっぽの筒を打ちつけていたが
完全じゃなかったし
あらゆる認識上の自殺者たちが
ときに透明なシャフトを見ているとしても
証明することはできないだろう
そうして
どこにあるのか、と思う
それは信号機の点滅や車の往来に
視線を泳がせるのと同じことだった
想像する
緩慢な拡がりの中で
荒野の中心からは
遠く離れているが
認識上の中心に
飛来するものが
強く窓ガラスを打ちつけた
すると固まって進んでいく
歩行者たちがまるで
「ライ麦畑」の
フィービーみたいに
物語の終わりを告げていく
ふと見れば
窓に当たり破裂したものが
そこにべったり付着していた
その処理をどうすべきか
決めるより先に
アクセルを少しだけ
強く踏み込む変換行為が
使えないものはどこへ行くのか
ということを教えてくれた
車が、がくがく揺れる
完全性へのノック
交差点を曲がるために
上空から近づいてくるものは
定められたペースを守っている
(これは、ただ)
車線を走り去っていく
ヘッドライトの光が
何を残すのか知らない
ただ、破裂するみたいに
消えるはずだと思った
 
 
 


受賞者の皆さんには、豪華賞品が用意されています。希望する方は、送付先をご連絡いただくか、現在失業中のフロリダが居候している実家まで取りに来てください。


それでは、また
来年のこどもストレンジ文学賞をお楽しみに。
 
 

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