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徒然
2012-03-01(木)
ゆうじマギカ2

前回の続き。
多分にょたです。そういえば



《……あかんよ!》

女の子が叫んだ。



「ほんでな、そこで目が覚めたの」

「ふうん…そりゃまた変な夢やなぁ」

ざわざわと賑わう朝の教室でユウジは今朝見た不思議な夢の話を親友の謙也に話していた
不思議な夢、で片付けるにはリアル過ぎて頭の隅っこにこびりついて離れてくれないこの話を誰かに吐き出してしまいたかったのかもしれない

「まあ、でも気にせんでええんちゃう?所詮夢の話やろ?」

「ん…せやなぁ…」

からりと謙也が笑うと同時に担任が教室に入ってきた
咳払いを一つして着席を促す

「えー…今日は皆に新しいお友達を紹介しますー」

入って、と促されて来た少女にユウジの目は釘付けになった

どうして?あの子は

「あー、白石蔵ノ介?さんです。仲良くするように。白石さんはちょっと前まで怪我で入院しとったから分からない事とか教えたってなー」

はぁい、と教室内響く声を聴きながらユウジは白石蔵ノ介から目が離せなかった
その様子に気付いた謙也がユウジの肩をつつくも呆然とただ見つめる

「白石蔵ノ介です」

教師に自己紹介をと促され口を開いた白石が口にしたのはただそれだけの言葉だった
けれどもユウジの鼓膜を揺るがすのには十分で連動するように体がぶるりと震えた

「謙也」

「ん?」

教師に気付かれないように小さな声で謙也に囁く

「あの子、今朝の夢に出てきた子や…」

それと同時に白石の整った顔の真ん中にある二つの目がユウジを捕えた
びくりと再び体を揺らすユウジに構う事無く白石はユウジを逃がさない
笑わない瞳がなにを考えてるか分からなくて少し怖い
それは白石が教師に促され席に着くまで続いた




***

しばらく連載っぽくなるかも?
せめて魔女戦まで行きたい…
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