拍手レス
2011-04-02(土)
03/07 - 03/31に拍手、コメントをくださった皆様へ
約1ヶ月の間に、沢山の拍手やコメントをいただき、ありがとうございます。
皆様暖かいコメントばかりで、沢山の元気をいただきました。
本来ならば一つ一つお返事をかくべきなのですが、今回、震災等でお休みをいただいた関係もあり、全てのお返事をするのが難しくなってしまいました。
ご心配下さった方がいらっしゃいましたが、決して不快なご意見をいただいたとかではありません。
誠に勝手ながら、今回はお返事のかわりに、お詫び小説をのせさせていただきます。黒さんと凛の日常風景のヒトコマです。
お返事を出来なかった方々、本当に申し訳ありません。そしてありがとうございました。
《黒さんと凛の日常。》
「……………。」
…うわぁ。
声に出さず、オレは心の中でそう呟いた。
…目立つ人なのは、知っていた。
半端無い美形だし、スタイルいいし、なんて言うか纏う空気が男前?
カリスマってのは、あの人みたいな人を言うんだろうなって、思う。
……でもさ、
立ち読みしてるだけで、客寄せパンダ状態って、どうなの?
買い物に行くオレに、黒さんが荷物持ちに付き合う、と言ってくれた時に断ればよかったんだろうか。
ショッピングモールに到着し、ちょっと用事済ませる間、待って下さい、とオレが離れていたのはほんの数分。
待っている間、雑誌立ち読みしてる、と言っていた黒さんの元に帰ると、彼を中心に円を描くように、女の子らが大量に群れをなしていた…。
さり気なさを装うとしているのか、各々雑誌を手にはしているが、…なんていうか、目がハンターだ。
肉食獣の目だ。
雑誌なんて見ちゃいねぇ。
………つか、正直近寄りたく無い。
買い物も終わらせてから、携帯で入り口に呼ぶのはどうだろう。
うん。良い考えだ。
勝手に決め、そろそろと後退り、立ち去ろうとしたその時…、
振り返った黒さんと、バッチリ目が合ってしまった。
オレを見て、笑顔になる黒さんに、周りの女性が色めきだつ。
彼の視線を辿り、此方を見た女性らの視線が殺気立っていた。
……そのまま脱兎の如く逃げ出したオレを責めないで下さい。
怖かったんだよぉっ!!
が、しかし。
肩越し、チラリと振り返ると、目を丸くしていた黒さんは、スゥ、と目を眇め、不機嫌な顔のまま、オレを猛然と追い掛けてきた。
ぎ、ぎゃーーーっ!!!
怖っっ!!!
ショッピングモール内を全速力で駆け抜ける、迷惑過ぎるオレ。
オレにしては、かつてない位速かったと思うけど、黒さんに適うワケも無く、裏口を出た所でアッサリ捕まった。
覆い被さるように後ろから首に腕を廻され、ガシッとホールドされる。
「………なーに、全力で逃げてくれてんだ、お前は。」
低い声が、耳元で囁く。
…笑い混じりに言っているが、メチャ怒ってます。
怖い…。
「……だって黒さんの周り、狩り場になってて怖かったんですよぉっ!!」
「ほぉ…。その狩り場に、オレ一人置いてこうとしたわけだ?」
不機嫌全開な顔で言われ、オレは、うっ、と言葉に詰まった。
「だっ、だってほら、綺麗なお姉さんイッパイだったし、…で、出会いの邪魔しちゃダメかなぁ……って…思ったり…?」
「りぃ?」
「………ハイ。」
「オレの目を見て、もう一回言ってみな。」
「………………ゴメンナサイ心にも無い事を言いました。」
いくら綺麗でも、目をギラギラ輝かせた肉食獣ばりの狩人は、正直御免です。
黒さんは、オレと視線を合わせ、やけにイイ笑顔で笑うと、恐ろしい事を言い出した。
「…おし。………バツゲーム、な。」
「!!!」
……その後オレは、アイスを奢らされ(←ここまではいい)一つのアイスを二人で食うという、苦行をさせられた。
当然、道行く女性の呪咀ばりの厳しい視線がオレだけに刺さりましたとさ。
……理不尽すぎる。
END
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