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どうか、愛しいのだと言わせてくれ


2012-10-30(火)
彼の背中は彼だけの物


彼の背中は彼だけの物。
浮き出た肩甲骨に背骨に肉のついていない綺麗な腰回り。ひらぺったい背中を少し丸めながら煙草を吹かす。彼の背中は彼だけの物。
浮き出た肩甲骨からいつか羽がひとつだけ生えて数枚重なって重なり合って出来る翼をもぎ取った所でソレも含めてこの背中は彼の物。
浦原、手、冷たい。
少しだけくたびれた嗄れ声を気に入って浦原はぺたぺた一護の背中に触れる。
冷たい掌から伝わるあったかい温度と骨の感触がなぜか泣き出したいくらいに愛おしく感じて腰に腕を回して抱き寄せたらベッドがキシリと唸った。
彼の綺麗な背中は彼だけの物。
頬を寄せて背中越しから心臓の機能する音に耳を傾ける。

「冷たいっつーの」
「君は暖かい」
「煙草…危ない」
「いーなーこの背中」
「聞いてんの?」
「聞いてないよ。煙草終わってよ」
「フ、横暴ー」
「ふ、今更っしょ」

ふふふ、笑いあって煙草を揉み消して後ろを振り向いて何故か唐突に甘えん坊モードになった大人を見て笑って頬をつねってその薄い唇に小さく口づけをした。
あー、この背中、僕の物になんないかなあ。
第ニラウンド後にすっかり意識を睡魔に奪われてしまった一護に強請る様に呟いて背中を撫でて明け方間近の一時を楽しんだ。













背中へ送るキスの名前。


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