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GAMEで恋愛(雲雀)
2010-11-21(日)
パーフェクトでなくていい。

「うーん…74点…微妙」

答案用紙とどれだけ睨めっこしても結果は変わらない。

短いため息を吐いた私は先生の解説を聞くため赤ペンをとった。





「雲雀さんこんにちは」
「…うん」

(?)

テスト結果が微妙でプチ憂鬱気分の私に輪をかけて
憂鬱そうな雲雀さんの声。

疑問が沸いてくる。何かあったの??



「ま、さか雲雀さんもテスト結果が微妙だったんですか?」

「?なんのこと」

言いながら雲雀さんそもそもテスト受けるのかな?と
思っていると案の定の答えが返ってきた。


うんやっぱり雲雀さんはテスト受けないんだ−

「はい」
「はい。ってええ!」


ひゃ、百点!全教科100100100!

パーフェクトじゃないですか!


「って雲雀さん不正はよくないですよ!!」

テストをよく見たらきちんと書いているのは名前だけ。

あとは「勿論百点だよね」「百点以外咬み殺す」などの
言葉の暴力的なことがしたためられている。


脅しじゃん!



「人間完璧でなくていいんだよ」
「え?どういった経緯でその発言に至るんですか?」

「普通に満点を取っても面白くないし、僕自身テストを
受けること自体面白くないから手っ取り早い方法を取っただけだ」

「??要するに?」


「完璧に百点取っても面白くないから実力で
百点を取った、ってとこかな」

…………うん、よくわからない雲雀さん理論だけどわかった。


「雲雀さん自分で百点取れる自信がないんですね?」
「は?何言ってるのさ?」

「違うんですか?」
「ふぅ」
「?」

ため息ついたってことは…違うの??

「試しに君の微妙なテスト結果で間違えた部分を出してみなよ」

「あはいってなんで微妙なテスト結果だって知ってるんですか!?」


「君のことなら何でも知ってるから」

「雲雀さん、ドキッとさせるつもりで言ったのかもしれませんが
逆ドッキリになっちゃってます」

「?そうなの?恋愛って難しいんだね」

雲雀さんが何でも知ってるなんて言うとね、徹底的に
調べられたって聞こえて怖いんだよねぇ…(遠い目)


「雲雀さんそれって因みにどこから情報を?」
「え?草壁情報だけど?あとで咬み殺しとく」

ご、ごめんなさい草壁さん!


「か、軽めにして下さいね!(それ位しか庇えない私…)

では出しますよ?」

「うん」


そして私が間違えた問題を出してみると恐ろしい速さで
雲雀さんは問題を全て正確に答えた。


三秒だよ三秒!計算問題とか暗算で出来るレベル超えてるし!


「どう?驚いた?」
「はい…参りました」

「惚れ直した?」
「はい惚れ直し…?何言わせようとしてるんですか」

「ばれたか。君も少し賢くなったんじゃない?」


失礼ですな。


「それで結局雲雀さんはどうしてさっき憂鬱そうだったんですか?」


結局最初のため息の原因が気にかかって聞いてみると
雲雀さんは


「君が僕に振り向いてくれないから」

だって。

まーたとってつけたような台詞です。



でも

「そ、そーですか」

その柔和な表情にちょっと照れてしまう私も私なのでした。






「まあ完璧じゃない人間ほど惹かれるものがあるって
ことじゃない?テスト結果は気にしなくていいよ」

「ありがとうございま−それフォローしてます?」
「うん」

(本人は本気なんだろうな…雲雀さんにフォローされる
私って……まあいっか)


不思議と少し元気になったし。ね?


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君を思うと、胸が苦しい。(雲雀)
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