柑奈の腐な日々。
2009-01-09(金)
ぷち土銀1『飴』
電話がなった。
携帯を開き、画面を見ると『坂田銀時』と表示されていて。
通話ボタンを押して携帯を耳に近付けるやいなや、銀時の声がした。
『っひ、』
………っひ?
「おい、どうし」
そう話しかけた時、
『っひ、土方ぐん〜、…うっ』
おっさんの泣き声が聞こえた。
それからしばらく、銀時は泣き続け。
話しかけても泣くばかり。
…正直、ウザい。
切ってしまおうか。
仕事もあるし。
そうは思ったが、コイツがこんなに泣くなんて珍しい。
何か大変な事があったのかもしれない。
そう思うと電話を切る事が出来なかった。
俺もつくづく甘い。
「銀時、理由言わないと分かんねェだろ?」
『っく、う……っそー、だよね…』
「だろ。ほら、言ってみろよ。何でも聞いてやる」
「…うん、あの…ね。っ…ビックリしたひょうしに、飴飲んじゃってっ…ひっく、飴、俺のいちごミルク飴…最後の、一個オォ!!う、うわあぁ」
俺は携帯を閉じて机に置いた。
馬鹿だろ。
そんなことに時間かけやがって。
ムカつく。
でも、銀時の泣き顔が頭の中でちらつくから、俺はいちごミルク飴を買って万事屋に行くんだろう。
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