2003-07-07(月)
メイプル

硬めの音質特性を持つ。それゆえ、音のコモリが少なく、音のアタック・輪郭と立ち上がりがハッキリと明確。よって鳴りが非常に抜群なため、よく反響する。言うなればアッシュと互角な印象があるが、アッシュがヌケが抜群なら、メイプルは反響が抜群。ボディー材としてなら、モノが良いととても高価だが、十二分に価値がある。

しかし、ボディー材としてメイプルを丸ごと用いるメーカーはあまりない。メイプルは個体差、いわゆるバラツキが激しく、モノが良くないと鳴りにくいという特徴があり、何より乾燥に弱いという欠点もある。そのためメイプルをボディー材として丸ごと使うのは少々非現実的という観点があるため、たとえばボディーの裏をアルダー・表をメイプルという具合に用いることが多いのである。


メイプルはボディーではなくネックおよび指板材として代表的であり標準的である。音の輪郭と立ち上がり、硬い素材ゆえのレスポンス(鳴るまでのスピードの早さ)が抜群な材質だからネックにふさわしいのである。

また、ネックの場合、
メイプル1ピースの方がメイプルらしくアタックが強く、立ち上がりの良さを実感できる。メイプルの上にローズやエボニー、はたまたさらにメイプルを重ねて(メイプル2ピース・3ピース・貼りメイプルなど)強度を高めたりサウンドを引き立てる工夫も標準的だが、音の立ち上がりの自然さは1ピースタイプがイチバンである。
1ピースタイプなら、
【混じり気のない、自然なメイプルサウンド】
が得られる。



当方もメイプルをボディ材として丸ごと使用したギターを所有しているが(B.C.Rich製)、
メイプルはバラツキが激しく、モノが良くないと鳴りにくいという感がある。モノが良いとズォーン!と重く、パリーン!バリーン!と甲高く、音のアタックと輪郭がハッキリとした、強く明確な鳴りが得られる感がある。モノが良いと、単に【アタックが強い】では片付けられない重厚さがある。



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