名前変換無極短小説 ※狂・グロ・微裏…含有※ shortの小ネタになるので内容が被ることがあります 2012-11-27(火) 無題(ネウロ) ネウロ、と発したはずの言葉は、空気を震わせることなく消えた。 「………死ぬの?」 ボタボタと流れる血。私は自分でも分かるくらい無表情でソファーに横たわるネウロを見下ろした。ネウロは私に一切目を向けず、薄目を開けて微笑し、何もない天井を見上げていた。 「バカめ。この程度で我が輩が死ぬか」 「そう…。良かった」 そう呟くとネウロはくつくつと笑った。愉快そうに。 「我が輩に死なれたら困るか?」 「えぇ、弥子が傷つく」 優しいあの子は、きっとこの魔人が死んだら酷く傷つくだろう。父を失った時と同じくらいに。 ネウロは笑いを止めて眉を寄せた。 「何故ヤコが出てくる」 「は…?」 何がネウロの機嫌を損ねたのか分からず、私もネウロと同じように眉を寄せた。 「貴様はどうなのだ」 「何が」 よくわからない会話の意図に思わず溜め息が出る。 「我が輩が死んだら貴様はどう思う」 「……………悲しいかもね」 ネウロが死んだら弥子が泣く。弥子が泣くと私は悲しい。つまりネウロが死んだら私は悲しい。 「つまらん」 無感動で無関心。ネウロはそういった類の息を吐いた。なら訊くなよ、と思った。面倒な魔人だな。 「じゃあどういう答えが良かった?」 ふと興味がわいてきいてみれば、ネウロはもう何も言わなかった。 . [*最近][過去#] Ciao!Ciao! Buonanotte! [戻る] |