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名前変換無極短小説 ※狂・グロ・微裏…含有※ shortの小ネタになるので内容が被ることがあります
2012-06-02(土)
夏と彼女と絆創膏(アカギ)



「あかぎくんあかぎくん」


「…………」


「あかぎくん?」


「……何?」


「良かった生きてた」


ぺたりと女の柔らかくて熱い手が触れる。熱くて鬱陶しいと肩から逃せたら困ったように眉を下げて女は笑った。


「喧嘩しちゃダメだよあかぎくん」


これ使ってね、と横に置かれた絆創膏。しゃがんでいた女は立ち上がって屋上の扉に立っていた男の元へ走っていった。


「彼、大丈夫なのか?」


「うん、大丈夫みたい。ありがとうね零くん」


「いや、構わないさ。じゃあ早く図書室に行こう」


「はぁい」


カツンカツンと階段の音がやけに耳に響く。
二人が消えた後、上体を起こして置かれた絆創膏を手に取った。


「猫って……」


おいおいと呟きそれを擦りむいた腕につけた。


「あらら」


滲んだ血と汗で呆気なく剥がれたそれを見て再び寝転ぶ。
今日は雀荘に行く気にならなかった。




夏と彼女と絆創膏



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