名前変換無極短小説 ※狂・グロ・微裏…含有※ shortの小ネタになるので内容が被ることがあります 2011-09-28(水) 少女Aは旅に出る(相手なし) このまま時が止まればいいのに、と、ふと、思ってしまった。 今が幸せすぎて。 未来に進むことが怖くなった。 未来には幸せもあるし、辛いこともある。 もしかしたら今より幸せな未来があるかもしれないのに、時が止まってしまえばいいと思った。 「っお父さん!お母さん!」 誰も何も反応しない。 みんな時が止まってしまったように日常を送った姿のままでいる。 わたしが揺さぶっても動かないし、反応しない。 動いているのはわたしと、わたしが身につけていた時計だけだった。 時が止まった世界でわたしはひたすら海岸で正の字を記した。 波すら止まった景色にも見慣れてしまった。 時計と、わたしの正の字の数が正しければ丸二年はこの世界にいる。 わたしの日課は、正の字を書くこと。 こんな状況にあって安心したのは、みんなの体が朽ちないことだった。 あと、時間が朝で止まっていることかな。 「生きることはサバイバルなのね」 二年かけて町のスーパー、コンビニは粗方使い尽くした。 小さな町だった。 枝をポイッと投げ捨てる。 ここにすがっていればいずれわたしは狂ってしまう。 「さようなら故郷」 未来はないかもしれないけれど、変化を求めて。 少女Aは旅に出る。 . [*最近][過去#] Ciao!Ciao! Buonanotte! [戻る] |