名前変換無極短小説
※狂・グロ・微裏…含有※
shortの小ネタになるので内容が被ることがあります
2011-06-26(日)
その道の先は甘い檻(赤)
※レッドさんの存在感なし
※ヒロイントリップ設定
※ヒカリちゃんが滅茶苦茶大人っぽい
※え、ヒビキくんは結局レッドさんに負けたまま?
レッドさんは突然この世界に飛ばされてきて右も左もポケモンも分からず途方にくれていたわたしを拾ってくれた恩人で、ちょっと変わったお兄さん。レッドさんと山暮らしを初めて一年、わたしたち以外いなかった山に一人の少年が現れた。黒い髪に金色の瞳が輝きに満ち溢れた少年だった(そして対照的にいつでもレッドさんの瞳には影があった)
「俺はワカバタウンのヒビキ!ここにバトルしに来ました!」
それは新しい風だった。よく分からないけど、レッドさんはべらぼうに強くて強すぎて色々と絶望してこの山に籠もったらしいから、彼のような人間はきっとレッドさんの興味を引くんじゃないかなぁと思った。バトルは洞窟から離れて外で行われたからわたしは二人のために洞窟でシチューを作っていた。ズドーン、と絶え間なく響く轟音にバトルってそんなに激しいのかと身震いした。あとこの分だと雪崩も怖い。
帰ってきた二人は本当に対照的だった。無表情のレッドさんとすごく悔しそうな表情のヒビキくん。勝てなかったのかと分かって少し残念に思ったと同時に、やっぱりレッドさんは強いんだなぁと嬉しくもあった。
絶対リベンジ!を掲げたヒビキくんはジョウト地方のことをわたしたちに話してくれた。その中で一番気になったのが、セレビィの話だった。
「セレビィってポケモンは時を渡れるの?」
「あぁ!俺も一回手持ちになってもらって時を渡ったんだ。すぐ戻ったけど…」
時を渡るポケモンがいるならもしかして時空を渡れるポケモンもいるかもしれない。ヒビキくんに訊いてみたら「ジョウトでは聞いたことがないなぁ。確か北……シンオウにそんなポケモンがいるって…」
いるんだ!確証はないけど、セレビィだっていたんだからいるかもねと笑ったヒビキくんにわたしの興奮は最高潮だった。それからわたしはずっとそのポケモンのことを考えていた。もしそのポケモンに会えたらまた元の世界に戻れるかな。ママやパパに会いたいし双子の弟にも会いたい。でも一人で手持ちのポケモンもなくどうやってこの険しい山を降りて遠いところまで行けるだろう。帰りたい、でも帰れないかも、そんな期待と不安でわたしの心は押し潰されそうだった。
「大丈夫だ。そのポケモンに会えるまで一緒について行く」
(悩みに悩んでやっぱり一人でも行きたいから山を降りるところまでついて来て欲しいと言うと、滅多に笑わないレッドさんが微笑んでくれた。それは素晴らしく綺麗な笑顔なのに相変わらずレッドさんの瞳は暗くて、それが少し怖かった)
そして二人で旅に出て、わたしがそのポケモンに会えることはなかった。
「でもいいの。もう帰る必要はなくなったんだから」
目の前で幸せそうに微笑んで子供を抱く女性。彼女は彼の伝説のトレーナーの奥さん。彼女は異世界から来て戻れなくなり、帰る手段をレッドさんと探している間に彼と想いを交わしてこの世界に死ぬまで身を置くことを決めたらしい。その話を聞いてジュンなんかは滅茶苦茶興奮して「すげー!」と言いそうだけど、私は昔から人の心に聡いからこの話を聞いて伝説のトレーナーは怖いなと思った。
(実在しないポケモンならまだしも、現にディアルガとパルキアは存在していたのに彼ほどの実力者が見つけられないはずがないわね…)
結局、彼女はレッドさんに拾われた時からもう帰れない運命だったのだ。
それでも気付かなければある意味幸せな運命なのかもしれない。
「ありがとうヒカリちゃん、わたしの昔話に付き合ってくれて。いつもあの人は帰りが遅いから暇なの」
「いえ、すごく面白かったです」
私の手持ちにディアルガとパルキアがいて、それをレッドさんに「絶対アイツに見せるな、見せたら殺す」と言われていたと言うと彼女はどんな表情をするだろう。まぁしないけれど…。
「惚気ちゃうんだけど、本当にわたしは愛されてたのねぇ…」
そう微笑んだ彼女のオレンジの瞳が少しの悲しみを含んでいるのを見た気がした。
(それは勿論、気のせいかもしれないけれど)
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この設定滅茶苦茶書きたい気持ちが溢れて止まないけれども書けない。なんか失敗した。時間軸長いからどこに重点を置くか迷うしつい説明チックになってダラダラしちゃうYo。またかくよ。
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