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名前変換無極短小説 ※狂・グロ・微裏…含有※ shortの小ネタになるので内容が被ることがあります
2010-08-04(水)
くすぐったい(イナイレ)



「緑川くんっ、ナーイス!」

「お、おぅ…」


雷門中サッカー部に休みはない。授業はどうした、とツッコミを入れたくなるけど、今はみんなサッカーに夢中で、私もそんな彼らに夢中で、マネージャーをしている。さてさて、マネージャーの統括はなつみさん、気配り担当はあきさん、データ担当ははるなさん、円堂くん担当はふゆかちゃんと何となく役割はできている。私は、選手たちのケアマネージャーを担っています。統括ケアマネージャーは円堂くんだけど…(笑)


「マネージャー、ちょっとききたいんだけど良いかな…」


落ち着かない様子で基山くんが私のところに来た。どうもイナズマジャパンのメンバーはキャプテンに依存と言っても過言ではない陶酔した感情を抱いているらしい。なつみさんとあきさんもこれには呆れ顔だけど…。特に基山くんはその傾向が強いと感じた。だからきっといつものように円堂くんの居場所をききにきたんだろうなぁと結論づけた(彼は毎日円堂くんの居場所を私にきいてくるので)。


「んー、円堂くんなら監督とお話しがあるって走って言ったよ?」


「え、あ……うん、ありがとう」


はるなさんからもらった資料を置いてベンチから基山くんを見上げる。暑そうだなぁと思ってジッと見ていたら基山くんが目をそらした。あ、気分を悪くさせたかなぁと思って私も目をそらした。き、気まずい…。


「マネージャーは…「悪いマネージャー!ボール!」



短いけど妙な沈黙を破って基山くんが口を開いた時、ボールが足下に転がってきた。緑川くんが駆け寄って来、私はボールを持って緑川くんに渡した。


「走って来なくても、言ってくれたら投げたのに」


「や、悪いし…。ヒロト、一緒に練習やろうぜ?」


「あぁ…」


基山くんがチラッとこっちを見た気がしたけど、緑川くんが基山くんを引っ張って行ったから私は笑顔で二人を見送った。


「何だ、青春だね」


いつの間にか隣に立っていた吹雪くんが小さく笑って言った。そのまた隣にいた鬼道くんが困ったように眉を下げ苦笑していたのを私は見のがさなかった。


「鬼道くん?」


「さっきの基山は本当は…」


嫌、止めて置こうと一人で納得した鬼道くんはフィールドの中に戻って行った。訳が分からず答えを求めるように吹雪くんを見た。吹雪くんは相変わらず柔らかい目でみんなを見ていた。


「人を好きになるって良いね」


吹雪くんの言葉は私の戸惑いを解決することはなく、それでも悪い気分ではなかったのでとりあえず頷いておいた。













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