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コラム

2004-10-23(土)
甘利山の下草刈りについて


甘利山倶楽部 事務局


甘利山の下草刈りについて、たくさんの皆様からご協力をいただきましてありがとうございます。
2004年(平成16年)6月は、韮崎市のすばらしい自然文化遺産、甘利山のレンゲツツジが今まで見たこともないほど、開花しませんでした。すばらしい景色を期待して全国から訪れた方の失望は言葉では説明しきれませんでした。

私達、甘利山のすばらしい草花を保全していこうとするボランティアグループ甘利山倶楽部にとっても、気象の温暖化や開花の頃の遅霜、尺取虫の大発生などに対しては、どうにもなりませんでした。

甘利山の山頂付近は昭和30年頃までは、生活必需品として芝草刈が行われ、後に成長の早いレンゲツツジが群生となりました。昔の人の生活の場の手入れが、私達の目を楽しませてくれたのです。
この50年の間に、エネルギー源が変わり、山の草を刈らなくなり、特にここ10年は、笹や下草、灌木が成長し、レンゲツツジの花や、夏の草花をおおいつくそうとしています。
株が弱り、冬を越えられずに枯れた枝が一面ひろがっています。このまま手入れしなければ、ゆくゆくは笹原化となる運命です。

しかし、レンゲツツジが芯から枯れてしまったわけではなく、朽ちている枝の近くには新しい芽がたくさん出て、更新されています。
これらの小さい芽に、陽を当て強く育てあげれば3年後ぐらいには、又少しずつ花をつけるかと予想されます。そして夏の草花の数も、下草刈りをすることにより増えてきています。

草刈りを始め4年、クラブを作り3年目を迎えました。試行錯誤しながら活動していますが、これは、すぐに成果が出る作業ではなく、手を入れすぎず、手を入れていく、自然との共生、現状の保全(本当はもう少し前の状態)を考えて、難しい草刈り作業をしています。

今後、この広い面積の甘利山を、計画的に手入れしていけば、6月のレンゲツツジ、7月から8月のすばらしい花畑などが長く残り、次世代の人達に見てもらえることでしょう。

どうぞ皆様のご協力をこれからもよろしくお願いいたします。
(写真は2009年・秋)

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