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BASARA小太郎夢(現代パロ)A
(お題使用で5話完結予定です。)
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風魔さんが担当になって数ヶ月。全くと言っていい程喋らない彼とのコミュニケーションはかなり戸惑ったが、最近では何となく言いたい事がわかるようになってきた。

そりゃぁもう、自分にはエスパーの能力が元々有ったのではなかろうかと思ってしまう程に!!

・・・って言うのは大袈裟だが、風魔さんとの意思疎通具合はもうバッチリだ。仕事振りはというと、率直に言ってしまえばとても有能だ。新人の私に、小さな仕事でもよく取ってきてくれるし、資料が欲しいと思っていれば、言っていないのに大抵彼が次の日に持ってきてくれる。(勿論、資料のチョイスは完璧だった。)

ただ、頂けない点が一つだけ・・・



「風魔さん、この仕事、今週の金曜〆切りって書いてあるの読めますよね。」
「・・・(コクリ)」
「カレンダーを見てください。今日は何曜日ですか?」



風魔さんはスッと今日の日付を指差し、そのままカレンダーの上に指を滑らせ、水曜を指した。そう、今日は水曜なのである。しかもあと4時間もすれば木曜になってしまうという時間なのである。



「わかってて何でそんなギリギリの仕事取ってくるんですか?!今まで何回同じ様な事繰り返してると思ってるんです?!もうこんな無茶な事避けてくれってこの前から言ってるじゃないですか!」
「・・・・・・。」
「あ、『新人だから仕方ないだろう。』って言いたいみたいですが通用しませんよ!!私この前編集長に会った時に『自分から〆切り間近の仕事を進んでやるなんて頑張ってるね。』なんて言われたんですから!なんでわざわざ私の首締める様な事するんです?!?!」
「・・・・・・。」
「風魔さん!納得いく説明をしてください!!」
「・・・・・・(プイッ)。」



こ、この野郎返答に困ってそっぽ向きやがったっ・・・!!

そう、この通り彼は何故か〆切りギリギリの仕事を多く取ってきてしまうのだ。私は毎回、ほぼ徹夜状態でこなさなくてはならなくなり、最終的には時間も精神力も体力もギリギリのボロボロである。

でも無理だからと言って拒否ったらこれから先チャンスもらえないかもしれないし・・・という思いがあるせいで、結局今回の仕事も引き受けてしまった。



「いいですか風魔さん!これっきりにしてくださいよ!?」
「(コクリ)」
「本当ですね?もし次やったら本気で鳩尾殴りますからね?!?!」




殴ったのはそれから2週間後。



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Delitto様
手をあげて5のお題
02.殴る準備完了







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