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拍手ありがとうございます!

只今の拍手お礼文は、不二先輩です!
ほんと、無駄に長くて3ページもあります!自分でもよくわからんけど、長いです!




「じゃあ、自分の番号のとこ移動して。」

先生の言葉に、一斉にガタガタと音をたてながら、クラス全体がごった返した。

私も例に漏れず、椅子をあげた机を動かしながら新しい席となる場所を目指す。
小さく、ハァとため息をこぼす。

それも致し方がない。
今までは窓際の席で、初夏と言われる今の時期、風の当たるその席はとても気持ちがよかった。特に昼寝をするお昼休みなんて幸せすぎて。

次の席はそことは真逆の廊下側。
もちろん、端の席ではない上に、お互いの席を確認するくらい親しいグループの友達たちとは、見事に離れてしまっているのも確認済み。


流石に新学期が始まって幾分か経ってはいるし、ほとんど喋ったことのない人と仲良くなる切っ掛けでもあることは重々承知しているよ。してるよ?

でも、人見知りぎみな自分の性格を自覚しているからこそ、やっぱりため息はこぼれてしまうのだ。


自分のポジションに着き、椅子を下ろしながらも、また小さく息をこぼしたら、私より先に着席を済ませた隣の席になったのであろう男子がこちらを見やった。


「溜め息吐くと幸せ逃げちゃうよ?」

掴み所の無い笑顔を浮かべながら、その男子、不二周助くんは声を掛けてきた。


私は思わず、顔がひきつってしまった。
だって、彼はテニス部で女子からすごく人気があるし、さっきの掴み所の無い笑顔が前から苦手に思っていたから。

きっと、彼と会話することなんて無いと思い込んでいたのだ。

別に不二くんは何も悪くはないけど、私は相変わらずひきつった笑顔で、そうだねーとだけ返し、驚きでバックバグの心臓の音を隠すように、少し雑に机から椅子を下ろした。






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